【初心者向け】iDeCo NISA 申し込み完了後のステップ:運用開始までの具体的な流れ
iDeCoやNISAの申し込みが完了したら? 運用開始までの道のり
「iDeCoやNISAに関心はあるけれど、制度が難しそう」「始めてみたいけれど、手続きが面倒なのでは?」
老後資金の準備を考え始め、iDeCoやNISAについて情報収集をされている方もいらっしゃるかもしれません。一歩踏み出して申し込み手続きを進めた後、次に何をするべきか、実際に運用が始まるまでの流れが分かりにくいと感じることは自然なことです。
この制度は、長期にわたって非課税で資産形成ができる魅力的な仕組みですが、申し込みから運用開始までにはいくつかのステップがあります。この記事では、iDeCoまたはNISAの申し込み手続きを終えられた方が、迷うことなくスムーズに運用を開始できるよう、具体的な流れと各ステップでの注意点について解説します。
申し込み完了後の通知と確認
iDeCoやNISAの申し込み手続きが完了すると、まずは関係機関からの通知が届き始めます。これは、提出した書類に基づいて審査が行われ、口座開設が進んでいることの証です。
運営管理機関からの連絡
最初に申し込んだ金融機関(運営管理機関と呼ばれます)から、申し込みを受け付けた旨の連絡や、今後の手続きに関する案内が届きます。これは通常、申し込み後比較的早い段階で送られてくることが多いです。
国民年金基金連合会(iDeCoの場合)からの連絡
iDeCoの場合、国民年金基金連合会での加入審査があります。審査が完了し、正式に加入が認められると、国民年金基金連合会から「個人型年金加入確認通知書」などの書類が郵送されます。この通知書には、お客様の基礎年金番号や、iDeCoの加入者としての情報が記載されています。この書類が届くと、iDeCoの口座開設が完了し、掛金の拠出や運用指図が可能になったことを意味します。届くまでには、申し込みから数週間から1ヶ月以上かかる場合があります。
証券会社や銀行(NISAの場合)からの連絡
NISAの場合も、申し込んだ金融機関での口座開設審査があります。審査が完了すると、「非課税口座開設完了通知書」やそれに類する書類が送られてきます。この通知書をもって、NISA口座の開設が完了し、非課税での投資が可能になったことを確認できます。こちらも申し込みから通知が届くまでには、ある程度の時間がかかる場合があります。
ポイント: これらの通知は非常に重要です。記載されている内容を確認し、大切に保管してください。特にiDeCoの場合、国民年金基金連合会からの通知が届いて初めて、運用商品の指図や掛金の引き落としが可能になります。
運用開始前の重要なステップ:運用商品の設定
口座開設の通知が届いたら、いよいよ運用開始に向けて具体的な準備を進めます。最も重要なのが、「どの商品を」「いくら積み立てるか」という運用に関する設定です。
iDeCoやNISAでは、ご自身で運用する商品を選び、積立額を設定する必要があります。この設定を行わないと、掛金や投資資金が引き落とされず、運用が始まりません。
運用商品の選び方
運用商品は、多くの場合、投資信託の中から選びます。選ぶ際には、以下の点を参考に検討されると良いでしょう。
- 投資対象: 国内株式、外国株式、国内債券、外国債券、不動産投資信託(REIT)など、様々な対象に投資するファンドがあります。
- 運用方針: 特定の指数に連動することを目指すインデックスファンドや、指数を上回るリターンを目指すアクティブファンドなどがあります。一般的に、初心者の方や手数料を抑えたい方には、インデックスファンドが選ばれることが多い傾向にあります。
- 手数料: 運用にかかる信託報酬などの手数料は、長期の運用成果に影響します。
いくつかの商品を組み合わせ、ご自身の目標やリスク許容度に応じた「ポートフォリオ」を組むことが一般的です。金融機関のウェブサイトには、商品情報や選び方に関する情報が掲載されていますので、参考にしてみてください。
積立額の設定
毎月の掛金(iDeCoの場合)や投資額(NISAの場合)を設定します。無理のない範囲で、長期的に続けられる金額を設定することが大切です。iDeCoには掛金の上限があり、加入者の属性(会社員、公務員、自営業など)によって異なります。NISAの成長投資枠やつみたて投資枠にも、年間投資枠の上限があります。
設定方法
運用商品の選択と積立額の設定は、通常、金融機関のウェブサイト上にあるマイページや、専用の運用指図書(郵送)で行います。ログイン方法や書類の提出方法については、口座開設完了時に送られてくる案内に記載されていますので、ご確認ください。
ポイント: 運用商品の設定を忘れてしまうと、いつまで経っても運用が始まりません。通知が届いたら、速やかに設定手続きを行いましょう。もし迷う場合は、金融機関のコールセンターなどに相談することも可能です。
運用開始、そしてその後の確認
運用商品と積立額の設定が完了すると、いよいよ運用が始まります。
初回積立のタイミング
iDeCoの場合、掛金の引き落としは通常、設定完了後の翌月または翌々月から開始されます。NISAの場合、設定した買付日が来ると、指定した金融機関口座から資金が引き落とされ、商品の購入が行われます。具体的な初回積立日や買付日は、金融機関によって異なりますので、ウェブサイト等で確認してください。
運用状況の確認方法
運用が始まった後は、定期的に運用状況を確認することが推奨されます。多くの金融機関では、ウェブサイト上のマイページで現在の資産評価額や運用損益を確認できるサービスを提供しています。また、定期的に運用報告書などの書類が郵送されてくる場合もあります。
運用開始後の「ほったらかし」は大丈夫?
長期・分散・積立投資は、一度設定すればある程度の「ほったらかし」でも効果が期待できる運用方法です。しかし、年に数回など、定期的に運用状況を確認することは大切です。市場の大きな変動があった場合や、ご自身のライフプランに変化があった場合には、必要に応じて運用商品や積立額の見直しを検討することも、資産形成を成功させる上では重要になります。
まとめ:焦らず一歩ずつ、確実な資産形成へ
iDeCoやNISAの申し込みから運用開始までは、いくつかのステップがあり、書類の到着や手続きに時間がかかることもあります。しかし、ご自身のペースで一つずつステップを進めていけば、決して難しいものではありません。
申し込み完了の通知を確認し、運用商品の設定と積立額の決定を行う。この設定が完了して初めて、長期・積立・分散投資による非課税での資産形成がスタートします。
もし手続きの途中で分からないことや不安なことがあれば、遠慮なく申し込んだ金融機関に問い合わせてみましょう。多くの金融機関は、初心者向けのサポート体制を用意しています。
iDeCoやNISAを活用した資産形成は、豊かな老後を迎えるための強力な味方となります。焦らず、しかし着実に、あなたの未来のための資産形成を始めていきましょう。